ティーガーⅠ型極初期型アフリカ仕様
皆さん、お疲れ様です。
アヒルノヒカリの模型工廠へようこそ。
今回はドイツ軍ティーガーⅠ型極初期型アフリカ仕様を紹介いたします。
デカイ・・・・。、
極初期型の特徴といえば、
車体後部のファイフェル・フィルター(エアクリーナー)と、
砲塔両横の発煙弾発射器ですね。
他にも多くの特徴がありますが、これらが一番目につきます。
ソ連のT34に対抗して造られた印象ですが、実は独ソ戦前から研究開発されていました。
フランス戦での対戦車戦闘の戦訓から研究開始されたそうです。
IV号戦車と比較・・・・。
この極初期型に搭乗していた戦車兵はさぞ誇らしかったでしょうね。
塗装
車体一度目 クレオスダークイエロー:タミヤダークイエロー=6:1
車体二度目 クレオスダークイエロー:タミヤダークイエロー:クレオスフラットホワイト=12:2:1
履帯 タミヤフラットブラック:タミヤジャーマングレイ=4:3
ウォッシング タミヤフラットブラック(エナメル):エナメル溶液=1:40
アヒルノヒカリのひとりごと
アフリカ戦線といえば勿論「砂漠の狐」こと智将エルヴィン・ロンメル元帥ですが、このアフリカ仕様のティーガーはロンメル元帥の指揮下にありませんでした。
1942年アフリカ西部にアメリカ軍が上陸し、更にロンメルもエル・アラメインで大敗します。
東西から挟撃されるアフリカ戦線にドイツ参謀本部は増援を送ります。
第5装甲軍、司令官はアルニム上級大将。
今回ご紹介のティーガーⅠ型極初期型アフリカ仕様は全車両、アルニム指揮下の第5装甲軍所属だったわけです。
圧倒的な物量差と劣悪な補給状況、その上ロンメルとアルニムは折り合いが悪くて連携が取れず、ドイツ軍は苦戦します。
名将二人より凡将一人というような言葉で指揮系統の一元化の重要性を謳ったのは確かナポレオンでしたかね?
連合軍に畏敬の念を抱かれていたロンメルですが、ドイツ参謀本部では不人気だったようです。
ロンメルは第一次大戦では歩兵、主に山岳兵を指揮していて戦車とは無縁です。
戦間期からフランス戦前までヒトラーの警備担当、戦車とは無縁です。
この時ヒトラーに装甲師団を指揮したいと直訴、総統の一声でフランス戦での装甲師団長に抜擢されるわけです。
その後フランス戦、アフリカ戦と大活躍するわけですが、そのほとんどが参謀本部からの命令を無視した独断専行です。
話が逸れていくので紹介しませんが、ロンメルのやり方考え方にも一理あるのです。
ですが参謀本部からすると戦車素人が命令無視で手柄を挙げる、その素人がヒトラーお気に入りとなると咎める事も出来ない・・・・。
きっと信頼しきれず使いにくい野戦将軍だった事でしょう。
それでもこの指揮系統の二分割という愚策は避けられなかったのでしょうか?
ドイツがスターリングラードで大敗する少し前の出来事です。
戦闘で大敗する前から、すでに組織としてドイツ軍が弱りきっていた事を示す出来事の様な気がします。
極初期型のティーガーは機械トラブルや乗員の練度不足であまり活躍出来なかったそうですが、このアフリカ仕様のティーガーは戦う前から編成上の問題で負けていたわけですね。
気の毒なデビュー戦です。